若くて健康なときにきちんと検査をして
最小限のリスクで大きな安心を得られる
それが「避妊・去勢手術」だと考えております
元気なワンちゃん・ネコちゃんに全身麻酔を行って手術をするのはかわいそうという飼い主様の気持ちも十分に分かります。しかし、ワンちゃん・ネコちゃんが長生きになってきた昨今、「去勢・避妊手術をしてさえいれば病気にならずにもっと長生きできたのに・・」という患者さんが増えてきているのも事実です。生殖器の病気には命に関わる重大なものが多く、高齢になるにつれその発生率も上昇していきます。
去勢手術は男の子の不妊手術
去勢手術は陰嚢の皮膚を切開し、左右の精巣を摘出する手術です。
全身麻酔下での手術となるため1泊の入院をお勧めしておりますが当日退院も可能です。
溶ける糸が皮膚の内側に隠れるように縫合するため抜糸は必要ありません。
避妊手術は女の子の不妊手術
避妊手術にはいくつかの術式がありますが、
当院ではへその少し下の位置で皮膚を切開して開腹し、左右の卵巣と子宮を摘出する方法で行っています。
全身麻酔下での手術となるため1泊の入院をお勧めしております。
抜糸は約10日後に行います。
全身麻酔が必要(麻酔や手術のリスク)。
手術後に体重が増えやすくなることがある。(適切な食事管理と運動で管理しましょう)
まれに手術後に尿失禁の兆候が出る。
よく聞かれる
去勢・避妊手術に関する
不安にお答えいたします
手術前にはきちんとレントゲン検査と血液検査を行い、可能な限り患者様の体調を把握しそれに基づいて全身麻酔を行っております。
この年齢は体格が ある程度完成し、性的にも成熟が十分と考えられるためです。女の子は出産させない事が決まっているなら、二回目の発情が来る(約生後1年)前の避妊手術を推奨しています。なぜなら二回目の発情前に避妊手術を行う事で乳腺腫瘍の発生を大きく減少させる事が出来るからです(下記参照)。 男の子であれば、若くて体力のある3歳未満までに手術を行う事が良いでしょう。もちろん男の子も女の子も年齢を重ねすぎて手術が遅すぎると言う事はないので、ぜひご相談ください。
当院では1泊の入院をお勧めしております(手術費用に含まれているため別途費用をいただく事はありません。女の子は希望によっては2泊までOKです)。その間、食欲や元気のチェックと傷口のケアや痛みの管理などを行います。
<参照データ>不妊手術を受けた犬の乳腺腫瘍の発症率について(Schniderらの報告)
・初めての発情期がくる前に不妊手術実施・・・0.05%
・初めての発情と二回目の発情の間に不妊手術実施・・・8%
・2度目の発情の後に不妊手術実施・・・26%